ゾウリムシは麦茶でも培養できる?

ゾウリムシは麦茶でも培養できる?

冬は3~4日おきにゾウリムシを与えています

昨年春からベランダで簡易ビオトープを始めたので、現在は初めての屋外での越冬にチャレンジしています

屋内ではメダカのほか金魚も昔から飼ってきましたし、繁殖や越冬もさせてきました。

屋内での越冬でもエサはほんの少量を与えるだけでしたが、屋外ではさらに水温が低下するので基本的にエサは与えなくて良いと思います。

でも昨年ゾウリムシをいただいた方は、真冬でも2日に一度はメダカの成魚にゾウリムシを与えているとおっしゃっていました。

私なりに考えたところ

市販のエサと違って与えすぎても飼育水が汚れないことと、少量のゾウリムシですからメダカが食べても消化不良を起こしにくいこと。

水温が少し高めの日でメダカの活性がわずかながら高ければゾウリムシを食べるだろうし、活性が低ければ食べずにビオトープ内でゾウリムシも生きていくかも。

なのでうちでは3~4日に一回程度ゾウリムシをビオトープに投入しています。

ゾウリムシを身近なもので増殖させる?

ゾウリムシの培養にはエビオス錠を用いています。

今は1.5Lのペットボトルにエビオス錠を2錠入れて、ペットボトルは6本用意しています。

そろそろエビオスが切れそうだがまたエビオスを買い足そうかなと思ったときに、ふと思いました。

 

身の回りにあるものでゾウリムシって培養できないかなって。

 

調べたところ、純粋に研究としてこのテーマに取り組み成果を発表している記事を見つけました。

ゾウリムシの培養実験

ゾウリムシの環境適応

ともに高校生の発表なのですが、なかなか濃い内容です。

 

生茶
これはよくゾウリムシの培養で勧められるものですが、実験結果では最も増えるまでの期間が短く、増殖のピークを迎えた時の数も多かった。しかしその後は急激に減少していった。

ウーロン茶
生茶と同様に増えるまでの期間が短いが、増殖ピーク時の数は生茶の半分程度。

麦茶
生茶やウーロン茶は減少していくとそのまま死滅していくが、麦茶は一度減少しても再び増殖に転じるなど、長期間の培養ならば麦茶が適している。

紅茶
若干増えたが4日目には死滅

蒸留水、コーヒー、塩化ナトリウム水溶液、スクロース水溶液
ダメ

実験では3倍に希釈していたそうですから、年中麦茶を沸かしている我が家では麦茶という選択肢もアリかなと思いました。

麦茶を希釈&ゾウリムシが減少してからエビオス投入

次の実験ではボルビック、汲み置き水、一度ゾウリムシが死滅した水の3種を用いて、エビオス錠をくわえた時の増減の様子を観察しています。

ゾウリムシの個体数だけを見た場合、それほどの差はないのだなと。

それぞれの培養液でゾウリムシが減少に転じたあと、そのまま放置とエビオスを追加でくわえたものとを比較していますが、やはりエビオスを追加でくわえればまた増殖するということが分かります。

ただしこの場合にはボルビックが最も多く増加し、汲み置き水や一度ゾウリムシが死滅した水ではあまり増加しないことが分かります。

培養液が汚れていくとあまり増加しないのでしょうか。

 

今の時期は頻繁にメダカにゾウリムシを与えませんから、麦茶を希釈して(5~6倍かな)培養すればそこそこの期間はもちそうですね。

そして減少しだしてからエビオスを投入というという手もいいかもと思いました。

培養液が汚れる前にメダカに与えて、きれいな水や希釈した麦茶を継ぎ足すようにするのがやはり良さそうですね。

 

また下記記事によると

ゾウリムシの長期飼育と教材化についての一考察 – 環太平洋大学研究紀要

ゾウリムシは水道水のカルキには十分耐えると記されており、この記事の実験でも蛇口から直接水道水を入れて行われていますので、ゾウリムシの培養には水道水で十分だということが証明されています。

 

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