就労継続支援B型で残業
再三このブログにも書いている知的障害を持つ20歳になる子供。
一昨日と昨日の2日続けて帰宅時間が通常より1時間以上遅かった。
本人に聞けば「残業だった」と答えるのですが、やっぱり釈然としません。
そこで本人にこう聞いてみました。
「残業の時は支援員さんに何か言われるの?」
するとこう答えが返ってきました。
「みんな残ってもらうから、○○君も残ってねって言われる」
こう言われて本人が了承するから問題ないという意識なのだと思うけど、知的障害を持つ人に「了承」してもらったからOKっていうのもどうなのかと。
残業についてきちんと理解していて、今日残業をするべきか否かを正確に判断できるのならばいいけど、少なくともうちの子は正確な判断はできません。
どんなことであっても、頼まれたらすべてOKを出すのですから。
もちろん軽度の知的障害の方ならば、正確に判断して自分の意志として残業を了承していると思うけど、うちの子の場合は当てはまらないですからね。
また残業をしてその分の工賃が上乗せされるのであればまだ理解もできるけど、別途工賃がもらえるわけでもなく、月1万円で固定されていますから。
※ここから昼食代と福利厚生費を引かれて、毎月3000円しか手元には残りません。
休日出勤からも外されている
先月本人に声をかけて了承してもらったから、休業日にバザーの手伝いをしてもらうことになったと子供が紙片を持ち帰り、それを見ると集合場所は神戸の大きな駅の中央改札前で、バザーは左寄りの集会のような所で行うと書かれていた件。
一人で切符を買うことができず、さらに大きな駅で何か所も改札口がある駅なので街合わせ場所が分からない。
こういう時に親がついて行こうとすると必ず拒否し、無理について行くと興奮して暴れるのでどうしようもできない。
左寄りの集会自体に違和感を覚えるし
これらの理由から断りのメールを妻が送信したものの、結局「分かりました」とか「連れていきます」といった返信もなくよけいに不信感を募らせたのですが、その件以降は休業日の出勤から外されているうちの子供。
「8月はお休みの日にお仕事に行くの?」
と聞くと何やら紙片を持ってきて
「僕は行かなくてもいいみたい」
8月の休業日に出勤する施設利用者の名前が日付ごとに表になって書かれているのですが、うちの子の名前は無し。
ヒマつぶしに行ってもらっている感じですから、まあ夏休み中は誰かが家にいるし退屈することもないから良いかなと思いますけどね。
私や妻は厄介そうだから、関りを持たないでおこうと思っているのでしょう
労働者ではなく訓練生だから
就労継続支援事業B型に通う施設利用者は“労働者”ではなく“訓練生”という扱いだそうです。
だから労働基準法や最低賃金といった労働関係の法律は一切適用されません。
平成28年度のデータですが、就労継続支援B型事業所の平均月額工賃は15295円。
うちの子は平均工賃よりかなり低い金額で働く訓練生なのです。
厚生労働省平成 28 年度工賃(賃金)の実績についてより
だから残業代という概念が無いのかもしれません。
休業日に仕事に出ても半日で500円もらえればありがたいのかもしれません。
訓練費が国や自治体から就労継続支援B型事業所に一人当たり月額150,000円以上出ているから仕方ないのかもしれません。
ふつうの会社などで働くことが現状では難しいから仕方ないのかもしれません。
でも納得できず、消化不良を起こしてモヤモヤしてしまうのです。