まさかの事態が
朝起きて新聞を広げました。
地域版のページに公立高校推薦入学志願者状況が掲載されていました。
推薦入試ですから受験校の変更といったものもなく、今朝記載されているのが確定値だそうです。
見るのはもちろん子供が受験する高校です。
学部ごとに受験者数と倍率が書かれています。
1.35、1.75、2.75、2.00といった倍率が並ぶ中、そのあとに0.95と言う数字が目に入ってきました。
”あら?これって受験する学部やけど定員割れしてる!”
すぐ妻を呼んで、
「これ見て!受験する学部だけが定員割れしてるよ」
「そうしたらもう合格決定っていうこと?」
「よっぽど悪い成績だと危ないかもしれないけど、推薦だからある一定以上の成績を取ってるってことだからなあ」
「99%は大丈夫って思ったらイイよね」
「そうやね、99.9%は大丈夫ってことだね」
私がそう言うと、妻はまだ寝ていた下から2番目を起こして
「これ見て!受験する学部だけが定員割れなんやって」
こう言われても寝起きのためにまだ頭が回転しておらず、ポカーンとした顔を見せる子供。
「20人を推薦で取るところ、19人しか受験しないんやって」
こう私が言うと少し理解したのか
「受ける方が少ないの?」
と言った顔は、微笑むと言うより安堵した顔といった方が近いであろう、柔らかい様子を見せていました。
担任は何も言わなかったけど
学校から帰ってきた下から2番目。
「学校で先生とかに何か言われた?」
「担任は何も言ってこなかったけど他の先生には、まだ決まったわけじゃないから手を抜かないようにって言われたよ」
「担任は何も言わずか・・・」
「うん、部活の顧問の先生とは結構長くしゃべったんだけどね」
「まぁ、定員割れだからおめでとうとは言えないからね、先生としては」
「そうだよね」
「それでも私立の入試が先にあるし、それに通ればもっと気持ち的に楽になるよ」
「うん、あさってが私立の試験だから、今日明日ととりあえず勉強する」
こう言い残して机に向かった下から2番目。
三者面談での大逆転劇で勝ち取った今回の推薦入試ですが、まさかの定員割れ。
絶対に合格はしないと言われ悔しい思いをし、そして彼なりに勉強した結果です。
あくまで彼なりにですけどね。
定員割れでほぼほぼ合格することが分かっている推薦入試ではありますが、合格発表の日は好きなものを食べに連れて行ってやろうと思っています。